かつて自由と解放を求めて戦ったリベラルな親世代と、未来に希望がもてず鬱屈する若者世代の葛藤を軸に、9.11以降イスラーム世界で進行する若者のイスラーム回帰現象と、世界中に蔓延する若者たちのアイデンティティ危機を鋭く暗示する問題作。そして観るものを震撼させる、衝撃の結末。そこには、チュニジア建国50年を経てなお消えない無数の「囚われの身体たち」が浮かび上がる・・・。照明と音楽によって緻密に練り上げられた美しい舞台空間の中に、演劇の原点を問うような、身体とことばの圧倒的な存在感が光る。06年パリ・オデオン座での世界初演で大絶賛を浴びた話題作。 |