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『ホラティ人』

2005年3月16日(水)─17日(木)
シアターX(カイ)


つるっぺらと 無痛覚なトウキョウの痛み



ローマを救った英雄であり、かつ実の妹を殺した殺人者でもあるホラティ人は、
民衆の厳格な思考と言語によって判定され、賞賛されると同時に処刑される。
そこに生じる二項対立のメカニズム──切る、分ける、裁く、絶つ…その行き着く先は?
割り切っても割り切れない残余とは?
〈言語/思考〉と〈身体/共同体〉の問題に対するミュラーの問いに挑む。


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ブレヒトの批判的継承者にして20世紀最大の劇作家の一人、ハイナー・ミュラーの『ホラティ人』は、古代ローマを舞台とし、1968年に東ドイツで執筆されたテクストです。
それをどのように現代の私たちの状況に接続するか。
このあからさまに暴力的で政治的な物語を、今の東京でそのまま上演しても空回りするだけ、かと言ってそこで問われている問題を完全に捨て去ってしまってはハイナー・ミュラーのテクストをやる意味が無い。「つるっぺらと無痛覚な」ように見えるトウキョウに潜んでいるはずの「痛み」や「亀裂」や「割り切れない残余」に注目することで、また、言葉と格闘した成果を舞台空間に「翻訳」する術を探ることで、難攻不落といわれるこの散文戯曲にPort Bならではの形を与えられたらと思っています。
(当日パンフレットより)
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