リージョナルメニュー

Profile プロフィール

アーティスト・プロフィール

山岡徳貴子 作・演出:山岡徳貴子
京都を拠点に活動する現在最注目の劇作家・演出家。1973年大阪市生まれ。鈴江俊郎の「劇団八時半」の中心女優として活躍していた99年に演劇ユニット「魚灯」を結成、03年に「劇団八時半」を退団し、04年に劇団「魚灯」として活動を再開。
「魚灯」では全ての公演で脚本・演出を務め、その作風は、集団自殺、宗教団体、性犯罪などの社会的な題材も扱いながら、人間の内面を執拗にえぐる残酷さとそれを笑い飛ばす愛とユーモアに溢れ、緊迫感漂う上演により評価を得ている。99年に『逃げてゆくもの』(ドラマドクター/平田オリザ)で第1回北の戯曲賞優秀賞(北海道文化財団主催)、同年より3年連続OMS戯曲賞最終候補となり、01年『祭りの兆し』で第8回OMS戯曲賞佳作を受賞。07年「リージョナルシアター・シリーズ リーディング公演部門」で発表した『静物たちの遊泳』が絶賛を受け、今回の「創作・育成プログラム部門」に選出された。
『静物たちの遊泳』は、第52回岸田國士戯曲賞の最終候補作にも選ばれている。


怯え、憎み、慈しみながら、それぞれの形でその“妄想の怪物”に翻弄されていく姿は、<br />
決して特別な狂気などではなく、信仰を持たない我々の、一つの信仰的欲求として他者に働きかけていく人間の営みと重なる。<br />
何も存在しない場所から、まるで祭りのように熱狂し、やがては簡単に冷めていく日常的な営み。<br />
風が吹き、鳥が鳴く、そのようなものと同列にその営みが存在するような舞台が実現できればと思っている。 (山岡徳貴子)

アドバイザー・プロフィール

アドバイザー:高瀬久男
1957年生まれ。文学座附属研究所を経て、1985年座員に昇格。大胆にして緻密、緊張感溢れる舞台を次々に生み出し、確固たるポジションを確立。
01年『リタの教育』(佐藤正隆事務所)、『マイ・シスター・イン・ディスハウス』(文学座アトリエ)での成果により第8回読売演劇大賞優秀演出家賞、02年デュマの傑作「巌窟王」を大胆に脚色・演出した『モンテ・クリスト伯』(文学座)、『スカイライト』(佐藤正隆事務所)で高い評価を得、芸術選奨文部科学大臣新人賞、03年には本作品『スカイライト』『アラビアンナイト』(文学座)で毎日芸術賞<千田是也賞>、『リタの教育』『スカイライト』で朝日舞台芸術賞、京都ビエンナーレにて鈴江俊郎作『宇宙の旅、セミが鳴いて』を演出、文化庁芸術祭大賞を受賞している。

過去の主な作品

『静物たちの遊泳』 『静物たちの遊泳』
06年度のリージョナルシアター・シリーズリーディング公演部門で発表され、07年5月京都芸術センターにて本公演として上演された。
経営していた会社が倒産した男と妊娠しているその妻、男の愛人と部下、夫婦とは別棟に住む年上の女の複雑な心理と関係性が、老朽化した団地を舞台に濃密に描かれ、その独特の世界観で現代人の内的世界を表象し、絶賛を受けた。
第52回岸田國士戯曲賞最終候補作。